私を通り過ぎた時計達の第一弾は「Blancpain(ブランパン)」です。
大好きなブランドの一つで、必死でお金を貯めて買った思い入れのある時計でした。
Blancpainは1735年にスイスのヴィルレに誕生したブランドで、「世界最古の時計ブランド」として語られることが多いのですが、実際にはクオーツの台頭で休眠状態にあったブランドを復興したものが現在のBlancpainです。「永久カレンダー」「スプリットセコンド・クロノグラフ」「トゥールビヨン」「ミニッツリピーター」などの複雑機構(の組み合わせ)を得意としているので、ムーブメントも自社製造の所謂「マニュファクチュール」と思われがちですが、実際にはBreguet(ブレゲ)などにもムーブメントを供給するFrederic Piguet(フレデリック・ピゲ)社からムーブメントの供給を受けたものが大半です。最近は自社ムーブメントを搭載したモデルもあるようですが。
現在は「レマン ムーンフェイズ」と呼ばれているケース径38mmのスポーツケース(あくまでもクラシカルなケースに比較しての「スポーツ」)シリーズですが、私が購入した頃は2100シリーズと呼ばれていました。
Blancpain 2100 Moon Phase
Ref. 2763-1127-53B
SSケース
ケース径 38mm
ケース厚 12mm
Frederic Piguet社製Movement
自動巻100時間パワーリザーブ
トリプルカレンダー(小窓にて月・曜日表示、外周にて日付表示)
6時の位置にスモールセコンド
100m防水
クロコ革ストラップ
フォールディングバックル SS
私は基本的にSS(ステンレススチール)ケースの時計しか買いません。外見がゴールドやプラチナであっても、中のムーブメントはSSモデルと全く変わらないので、外の貴金属にお金を使うのが馬鹿らしいからです。またベルトは基本的に革に限ります。このBlancpain 2100 Moon Phaseも、程よい大きさの38mmSSケース/革ベルトで普段使いにちょうど良い時計でした(夏には純正革ベルトは使いませんが)。自動巻で100時間作動し続けるのも当時としては革新的で、しかも外観には100m防水であることを感じさせない上品さがあり、文字盤やインデックスの美しさ、ムーンフェイズのお月様のユーモラスな顔に見とれることが多い時計でした。現在は一回り大きな40mm径で、インデックスがアラビア数字のモデルも出ているようですが、私はこのローマ数字のインデックスの方がこの時計には似合っていると思います。精度は並行輸入品だったのであまり良くなかったと記憶しています。
売らないで持っておいたらよかったなぁと思う時計です(実際には車か何かを買うときにヤフオクで売っちゃいました。。。笑)。