SIGMA dp Quattroシリーズは、SIGMA独自のRAWであるX3Fと、Adobeの汎用RAWであるDNGのどちらでも撮影することができます。
X3F
・Foveonセンサー専用 ロスレス圧縮14bit RAW
・ファイルサイズ約50MB/枚
・SIGMA Photo Pro(SPP)のみで現像可
・SPPはパソコン版のみ
・クラウド非対応(PC上にファイルが必要)
DNG
・汎用 非圧縮12bit RAW
・ファイルサイズ約100MB/枚
・DNG対応ソフトならどれでも現像可
・Adobe Photoshop LightroomならPCでもスマホでも現像可
・RAWのままグラウド保存、クラウド上で現像可
両者一長一短ですが、RAWのままグラウド保存し、PCでもスマホでもファイルをローカルに保存することなくクラウド上で現像可能なAdobe Creative Cloudを体験すると、もはや写真をPCにコピーすることなど考えられません。よってX3Fは使用せず、もっぱらDNGで撮影していました。
しかし、SIGMAの社員の方々やFoveonファンの方々は口を揃えて「X3Fで撮影してSPPで現像すべき」とおっしゃいます。そこで、本当にそうなのか両者の画質を比較してみることにしました。
添付した画像はX3FとDNGで同じ風景を取り、それぞれSPPとLightroomで表示させたものです。遠い風景を撮ったので全体表示だと違いがわかりにくいのですが、それでもX3Fの方がノイズが少なく見えます。
次に意地悪ですがピクセル等倍を通り越して画像を同じくらいの大きさに拡大してみました。X3Fの方がはっきりとノイズが少なく写っています。私がdpシリーズで感じていた「粒状感」はこのDNGのノイズであったことがよくわかりました。これくらい画質が違えば不便でもX3Fを使用する気になります。
SPPにはSIGMA独自のFoveonセンサーに最適化されたモノクロモードや、Fill Light調整機能、人気のティール&オレンジを含めたカラーモード調整がありますから、汎用のLightroomよりきめ細かな調整ができます。
X3Fは出先で現像できない(PCを携行すればできますが)のが不便ですが、いざとなったらカメラ内現像もできますから、今後はX3Fのみで撮影していきたいと思います。